🌿おひとり終活ナビ

任意後見の費用はいくら?公証役場・報酬の相場を解説

任意後見にかかる費用を、契約時の公証人手数料と、効力発生後の任意後見人・任意後見監督人の報酬に分けて整理。法定後見との費用の違いやおひとりさまの備え方まで2026年時点の情報でやさしく解説します。

「元気なうちに、信頼できる人に後見を頼んでおきたい。でも、任意後見っていくらかかるんだろう」。おひとりさまが将来の判断能力の低下に備えるとき、任意後見は有力な選択肢です。ただ、費用が見えないと一歩を踏み出しにくいものです。

任意後見の費用は、大きく「契約するときの費用」と「効力が発生したあとの報酬」の二段階に分かれます。契約時は公証役場での費用が中心で、実費は2万円前後。効力発生後は、任意後見人への報酬に加えて、任意後見監督人への報酬が必ずかかります。この記事では、それぞれの相場を表で整理し、法定後見との費用の違いまで2026年時点の情報で解説します。読み終わるころには、必要なお金の見通しが立ちます。

🦉ナビちゃんより
こんにちは、案内役のフクロウ、ナビです。任意後見の費用は「契約するとき」と「実際に始まったあと」の二段階で考えると、すっきり見えてきますよ。一緒に確かめていきましょうね。ホッホッ。

任意後見にはどんな費用がかかる?

任意後見の費用は、「契約するときの費用」と「効力が発生したあとの報酬」の2つに分かれます。

区分 いつ 主な内容
契約するときの費用 元気なうちに契約 公証人手数料・登記の手数料・印紙代など実費+専門家報酬
効力発生後の報酬 判断能力が低下したあと 任意後見人への報酬、任意後見監督人への報酬

任意後見は、契約してすぐに始まるわけではありません。本人の判断能力が低下し、家庭裁判所が任意後見監督人を選任して初めて効力が発生します。そのため、契約時の一回限りの費用と、効力発生後にずっと続く費用を分けて見通しておくことが大切です。

任意後見の契約時にかかる費用は?

任意後見契約は公正証書で作成することが法律で義務づけられているため、公証役場での費用が中心になります。実費の合計は、おおむね2万円前後が目安です。

任意後見契約は、当事者だけで紙に書いて済ませることはできません。必ず公証人が関わる公正証書として作る決まりです。契約時にかかる主な実費は次のとおりです。

項目 相場(2026年時点)
公証人手数料(基本) 11,000円程度
法務局への登記嘱託の手数料 1,400円程度
登記嘱託にかかる印紙代 2,600円程度
正本・謄本の作成費用 数千円程度
実費の合計の目安 2万円前後

これらは公証役場に支払う実費です。これとは別に、契約書の文案づくりを司法書士や弁護士に依頼すると、その専門家報酬が加わります。報酬は事務所や内容によって幅がありますが、数万円から十数万円程度が一つの目安です。

任意後見の手続き全体の流れは、任意後見の手続きでくわしく解説しています。あわせて確認しておくと安心です。

移行型にすると費用は増える?

財産管理委任契約や見守り契約をセットにする「移行型」では、その分の作成費用が加算されます。判断能力が低下する前から支えてもらえる安心と引き換えに、費用は増える点を理解しておきましょう。

任意後見契約だけだと、効力が発生するのは判断能力が低下してからです。それまでの「まだ元気だけれど不安」という時期を埋めるために、財産管理委任契約や見守り契約を一緒に結ぶ形を移行型と呼びます。契約が増える分、公正証書の作成費用や専門家報酬もその数だけ加わります。

ただし、移行型は元気なうちから定期的に連絡を取り合える安心感があり、おひとりさまには相性のよい形です。費用と安心のバランスで判断しましょう。

💡おひとり終活ナビから無料プレゼント
「おひとりさま専用エンディングノート(PDF)」を無料でお配りしています。財産の一覧や、誰に何を任せたいかを書き込んでおけば、任意後見の費用や契約内容を専門家に相談するときの準備に役立ちます。メールアドレスのご登録だけでダウンロードいただけます。

効力発生後にかかる報酬は?

効力が発生したあとは、任意後見人への報酬と、任意後見監督人への報酬の2つが継続的にかかります。とくに監督人の報酬は、任意後見では必ず発生します。

本人の判断能力が低下すると、家庭裁判所に申し立てて任意後見監督人を選任してもらい、ここで初めて任意後見が動き出します。このとき発生する報酬は次の二本立てです。

報酬の種類 誰が決める 相場(2026年時点)
任意後見人への報酬 契約で自由に定める 無報酬〜月額2〜5万円程度
任意後見監督人への報酬 家庭裁判所が決定 月額1〜3万円程度

任意後見人の報酬は、契約のなかで自由に決められます。親族や知人に頼む場合は無報酬とすることもありますし、司法書士や弁護士などの専門職に頼むなら月額2〜5万円程度が一つの目安です。

一方、任意後見監督人の報酬は、家庭裁判所が本人の財産額などを踏まえて決めます。月額1〜3万円程度が目安で、財産が多いほど高くなる傾向があります。この監督人報酬は、任意後見では避けられない費用です。

任意後見監督人の報酬は必ずかかる?

はい、任意後見では監督人の報酬が必ずかかります。任意後見は監督人がついて初めて効力が生じる仕組みのため、報酬も継続して発生します。

任意後見は「自分で選んだ人に任せられる」点が魅力ですが、その代わり、後見人が適切に仕事をしているかをチェックする任意後見監督人が必ず選ばれます。この監督人がいることで本人の財産が守られる一方、報酬が継続的にかかります。

後見は一度始まると、判断能力が回復しない限り本人が亡くなるまで続くのが基本です。たとえば月2万円の監督人報酬が10年続けば、累計で240万円ほどになります。長く続く前提で見通しておくことが大切です。

法定後見と任意後見で費用はどう違う?

両者の費用の違いは、「契約時の費用の有無」と「監督人報酬のかかり方」にあります。任意後見は契約時の費用がかかる代わりに、後見人を自分で選べます。

任意後見 法定後見(成年後見)
契約時の費用 公正証書作成で2万円前後+専門家報酬 なし
始めるときの費用 監督人選任の申立て費用(数千円〜) 申立て費用(数千円〜、鑑定が必要なら数万円〜十数万円)
後見人の報酬 契約で自由に定める 家庭裁判所が決定(月額数万円程度)
監督人の報酬 必ずかかる(月額1〜3万円程度) 監督人がつく場合のみ
後見人を選ぶ人 本人が事前に選べる 家庭裁判所が選ぶ

任意後見は元気なうちに契約する費用が先にかかりますが、信頼できる人をあらかじめ後見人に指名できます。法定後見は契約費用こそ不要ですが、後見人を家庭裁判所が選ぶため、誰になるかは本人には決められません。成年後見全体の費用は成年後見の費用でも整理しています。

任意後見と法定後見のどちらが向いているかは、おひとりさまの状況によって変わります。身元保証や各種契約の基本は身元保証・契約の基本で全体像を確認できます。

よくある質問

Q. 任意後見の契約時にかかる費用はいくらですか?
公正証書の作成にかかる実費が2万円前後です。内訳は公証人手数料11,000円程度、登記嘱託の手数料1,400円程度、印紙代2,600円程度などです。これに加えて、契約書の文案づくりを専門家に依頼すると、数万円から十数万円程度の報酬が別途かかります。

Q. 任意後見人の報酬の相場はいくらですか?
任意後見人の報酬は契約のなかで自由に定められます。親族や知人に頼む場合は無報酬とすることもあり、司法書士や弁護士などの専門職に頼む場合は月額2〜5万円程度が目安です。財産額や事務の内容によって幅があります。

Q. 任意後見監督人の報酬は必ずかかりますか?
はい、必ずかかります。任意後見は任意後見監督人が選任されて初めて効力が生じる仕組みのため、効力発生後は監督人報酬が継続します。月額1〜3万円程度が目安で、家庭裁判所が本人の財産額などを踏まえて決定します。

Q. 任意後見と法定後見では、どちらの費用が安いですか?
一概には言えません。任意後見は契約時の費用がかかる一方、後見人を自分で選べます。法定後見は契約費用が不要ですが、後見人を家庭裁判所が選びます。どちらも効力発生後の報酬が長く続くため、総額は本人の財産額や続く期間で大きく変わります。

Q. 任意後見の費用は誰に確認すればよいですか?
契約時の費用は公証役場に、効力発生後の監督人報酬は家庭裁判所に確認できます。契約内容や専門家報酬の見積もりは、司法書士や弁護士に相談しましょう。金額は財産額・地域・事案によって異なるため、正確な額は必ず公的機関や専門家に確認することをおすすめします。

🦉ナビちゃんからひとこと
任意後見は「自分で選んだ人に、自分の決めた条件で任せられる」のが大きな安心です。費用は契約時と効力発生後の二段階で見て、特に長く続く監督人報酬まで見通しておくと迷いませんよ。ホッホッ。

まとめ|任意後見の費用は契約時と効力発生後の二段階で見通す

任意後見の費用は、契約するときと効力が発生したあとの二段階に分かれます。契約時は公正証書の作成が必須で実費2万円前後+専門家報酬、効力発生後は任意後見人への報酬に加え、任意後見監督人への報酬が必ずかかります。

法定後見と比べると、任意後見は契約時の費用がかかる代わりに後見人を自分で選べる点が特徴です。どちらも後見は長く続くため、続く間の報酬まで含めて見通すことが大切です。

なお、ここで挙げた金額はあくまで2026年時点の目安です。実際の費用は本人の財産額・地域・事案によって異なります。正確な額は、公証役場・家庭裁判所・司法書士や弁護士などの専門家に確認してから判断しましょう。