後見人は誰がなる?おひとりさまの選び方と専門職後見人
後見人には誰がなるのかを、法定後見と任意後見の違いから解説。家庭裁判所が選ぶ専門職後見人、市民後見人、法人後見、おひとりさまで身寄りがない場合の候補まで2026年時点の情報で整理します。
「もし認知症になったら、自分のお金や契約は誰が管理してくれるんだろう」。おひとりさまにとって、後見人が「誰になるのか」は切実な問題です。家族がいる人なら子どもや配偶者が候補になりますが、身寄りがないと、そもそも候補者が思い浮かばないという方も少なくありません。
後見人には、大きく分けて二つの選ばれ方があります。判断力が落ちた後に家庭裁判所が選ぶ法定後見人と、元気なうちに自分で選んでおく任意後見人です。誰がなれるのか、おひとりさまだと誰が候補になるのか、近年増えている専門職後見人とは何か。この記事では「人選」に絞って整理します。手続きの流れや費用は別記事に譲り、ここでは「誰がなるか」をはっきりさせます。
🦉ナビちゃんより
こんにちは、案内役のフクロウ、ナビです。後見人と聞くと「家族がなるもの」と思いがちですが、最近は弁護士さんや司法書士さんなどの専門職が選ばれることがとても増えているんですよ。おひとりさまこそ知っておきたいテーマです。ホッホッ。
後見人には誰がなる?
後見人になれるのは、親族のほか、弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門職、社会福祉協議会などの法人、研修を受けた市民後見人です。誰がなるかは、法定後見か任意後見かで決まり方が変わります。
法定後見の場合、最終的に後見人を決めるのは家庭裁判所です。申立ての際に候補者を挙げることはできますが、希望どおりになるとは限らず、裁判所が事情を見て判断します。任意後見の場合は、本人が元気なうちに「この人に頼みたい」と自分で選び、公正証書で契約します。つまり、自分の意思を反映できるかどうかが、両者の大きな違いです。
後見人には法律上、未成年者や破産者など一部なれない人(欠格事由)が定められていますが、それ以外は資格の有無を問わず候補になれます。専門資格がなくても親族や知人が後見人になることは可能です。ただし財産管理や法的手続きの責任が重いため、近年は専門職が選ばれる傾向が強まっています。
法定後見と任意後見では誰が選ぶ?
最大の違いは、法定後見は家庭裁判所が選び、任意後見は本人が元気なうちに自分で選ぶという点です。誰がなるかを左右する仕組みが根本から異なります。
| 法定後見 | 任意後見 | |
|---|---|---|
| 後見人を選ぶ人 | 家庭裁判所 | 本人(元気なうちに) |
| 選ぶタイミング | 判断力が低下した後 | 判断力があるうち |
| 本人の希望 | 候補者を申立てできるが裁判所が判断 | 自分で指名できる |
| 主な候補 | 親族・専門職・法人など | 信頼できる人・専門家 |
| 監督する人 | 必要に応じ後見監督人 | 任意後見監督人が必ずつく |
法定後見では候補者を挙げても、財産が大きい場合や親族間で意見が割れている場合などには、裁判所が中立的な専門職を選ぶことが多くなっています。一方、任意後見なら「この人に任せたい」という意思をそのまま契約に反映できます。自分で選びたいなら、判断力があるうちに動く必要があります。手続きの具体的な進め方は、後ほど紹介する任意後見の記事で確認してください。
おひとりさまで身寄りがないと誰がなる?
身寄りがないおひとりさまの場合、弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門職や、社会福祉協議会などの法人が後見人になることが多くなっています。親族がいなくても、後見人がつかないということはありません。
法定後見では、申立てを本人や周囲ができない状況でも、市区町村長が申立てをする仕組み(市町村長申立て)があります。これにより、身寄りのない方でも後見制度につながれます。その上で、家庭裁判所が適任と判断した専門職や法人を後見人に選びます。誰が選ばれるかは個別事情によりますが、おひとりさまでは中立的な第三者が選ばれるのが一般的です。
自分で選びたいなら、任意後見が現実的な選択肢です。信頼できる知人や、専門家、法人と元気なうちに契約しておけば、判断力が落ちたときに自分が選んだ相手が支えてくれます。身寄りがないからこそ、誰に託すかを早めに決めておく意味は大きいといえます。
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専門職後見人とは?
専門職後見人とは、弁護士・司法書士・社会福祉士など、専門資格を持って後見人を務める人のことです。近年、法定後見では親族より専門職が選ばれる割合が高くなっています。
それぞれ得意分野が異なります。弁護士は法的トラブルや相続が絡む案件、司法書士は財産管理や不動産の手続き、社会福祉士は介護や福祉サービスとの連携を得意とします。家庭裁判所は、本人の財産状況や必要な支援を踏まえて、適した専門職を選びます。専門職が選ばれると、報酬が継続的に発生する点には注意が必要です(報酬額は家庭裁判所が決定します)。
専門職後見人のほかに、研修を受けた一般市民が務める市民後見人や、社会福祉協議会などが組織として担う法人後見もあります。法人後見は担当者が交代しても支援が途切れにくく、長期にわたる支援に向いています。どの形が選ばれるかは、本人の状況と裁判所の判断によります。
後見人は自分で選べる?適性は?
自分で後見人を選べるのは、任意後見、つまり元気なうちに公正証書で契約する場合です。法定後見では候補者を挙げられますが、最終判断は家庭裁判所が行います。
後見人に求められるのは、財産管理を任せられる誠実さと、長く付き合える信頼関係です。任意後見では本人が判断力を失った後も支援が続くため、年齢や健康状態、距離感も考えておくと安心です。知人に頼む場合は、お金の管理という重い責任を負わせることになる点も話し合っておきましょう。
専門職や法人を選べば、知識と経験に裏打ちされた支援が期待できる一方、報酬の負担は続きます。身近な人に頼めば心理的な安心はありますが、専門知識や負担の面で課題が残ることもあります。どちらが正解ということはなく、自分の財産状況や人間関係に合わせて選ぶことが大切です。費用の目安は、別記事の成年後見の費用で確認してください。
よくある質問
Q. 後見人には家族しかなれませんか?
A. いいえ。後見人になれるのは家族だけではありません。弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門職、社会福祉協議会などの法人、研修を受けた市民後見人も候補になります。近年の法定後見では、親族より専門職が選ばれる割合が高くなっています。
Q. 法定後見人は希望した人になってもらえますか?
A. 候補者を挙げて申立てることはできますが、最終的に選ぶのは家庭裁判所です。財産が大きい場合や親族間で意見が分かれている場合などは、中立的な専門職が選ばれることがあります。希望どおりになるとは限らず、裁判所の判断によります。
Q. 身寄りのないおひとりさまでも後見人はつきますか?
A. つきます。身寄りがなく本人や周囲が申立てできない場合でも、市区町村長が申立てをする仕組みがあります。その上で家庭裁判所が、専門職や法人など適任と判断した人を後見人に選びます。後見人がつかず放置されることはありません。
Q. 専門職後見人とは何ですか?
A. 弁護士・司法書士・社会福祉士など、専門資格を持って後見人を務める人のことです。法的手続き、財産管理、福祉との連携など、それぞれ得意分野があります。報酬は家庭裁判所が決定し、効力が続く間は継続的に発生します。
Q. 後見人を自分で選びたいときはどうすればいいですか?
A. 元気なうちに任意後見契約を結ぶことで、自分が頼みたい人を後見人として指名できます。公正証書での契約が必要で、判断力が落ちた後は任意後見監督人がつきます。手続きの流れは、任意後見の手続きの記事で確認できます。
🦉ナビちゃんからひとこと
「誰に託すか」は、終活の中でもとくに大事な決断です。家族がいてもいなくても、自分の意思を反映したいなら、元気な今のうちに考えておくのがいちばん。迷ったら、まずは専門家に相談してみてくださいね。ホッホッ。
まとめ|誰がなるかは制度で変わる、選びたいなら早めに
後見人には、親族のほか専門職・法人・市民後見人がなれます。法定後見では家庭裁判所が選び、希望どおりになるとは限りません。任意後見なら、元気なうちに自分で頼みたい人を指名できます。身寄りのないおひとりさまでも、市町村長申立てや専門職・法人後見によって、後見制度につながることができます。
「自分の意思を反映させたい」なら、判断力があるうちに動くことが何より大切です。まずは手続き・契約のピラー記事(おひとりさまの手続き・契約)で全体像をつかみ、具体的な進め方は任意後見の手続き、費用は成年後見の費用の記事で確認しましょう。誰に託すかを早めに考えておくことが、安心したおひとりさまの暮らしにつながります。