改葬とは|お墓の引っ越しの手続きと費用をやさしく解説
改葬とは遺骨を別の場所へ移すお墓の引っ越しです。墓じまいとの違い、改葬許可証の取り方、移転先の選び方、費用の目安を、おひとりさま向けに2026年時点の情報で整理します。
「遠くにある実家のお墓に、もう何年もお参りに行けていない」。おひとりさまにとって、離れた場所のお墓の管理は、年を重ねるほど重い負担になります。そんなときの選択肢が、お墓を近くや管理の手間が少ない形へ移す「改葬」です。
改葬とは、ひとことで言えばお墓の引っ越しです。ただし遺骨は勝手に動かせず、行政の許可を得る決まった手続きがあります。この記事では、改葬の意味、墓じまいとの違い、改葬許可証の取り方、移転先の選び方、費用の目安を整理します。
🦉ナビちゃんより
こんにちは、案内役のフクロウ、ナビです。改葬は「ご先祖に申し訳ないこと」ではありませんよ。お参りできる距離に移して、これからも供養を続ける前向きな選択なんです。ホッホッ。
改葬とは?
改葬とは、今あるお墓などに納められている遺骨を、別の場所へ移して供養し直すことです。お墓の引っ越し、と言い換えるとわかりやすいかもしれません。
移す先は新しいお墓とは限りません。永代供養墓、納骨堂、樹木葬、手元供養など、移転先はさまざまです。「今の場所から別の場所へ遺骨を動かす」移動全般を、改葬と呼びます。
ただし遺骨は勝手に移せず、市区町村が発行する「改葬許可証」が必要です。次の章から手続きを順に見ていきます。
改葬と墓じまいはどう違う?
改葬と墓じまいは重なる部分がありますが、力点が違います。墓じまいは「今のお墓を撤去すること」、改葬は「遺骨をどこへ移すか」が主眼です。
墓じまいはお墓を撤去して更地に戻し、墓地を管理者へ返すまでの流れ、改葬は取り出した遺骨を新しい供養先へ納めることに重きを置いた言葉です。実際には両者がセットで進むのが一般的で、墓じまいをすれば遺骨を移す改葬が伴います。この記事では「どこへ移すか」を中心に扱います。
改葬の手続きの流れは?
改葬の手続きは、移転先を決めて書類をそろえ、今のお墓がある市区町村で改葬許可証を受け取る流れが基本です。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1 | 移転先(新しいお墓・永代供養墓・納骨堂など)を決める |
| 2 | 移転先から「受入証明書」をもらう |
| 3 | 今の墓地・寺院から「埋葬証明書」をもらう |
| 4 | 今のお墓がある市区町村へ改葬許可を申請し、改葬許可証を受け取る |
| 5 | 遺骨を取り出し、今のお墓を撤去・更地に戻して返還する |
| 6 | 改葬許可証を移転先へ提出し、納骨する |
手続きの中心が、ステップ4の改葬許可申請です。移転先の「受入証明書」と今の墓地の「埋葬証明書」を添えて申請します。書類の様式は自治体で異なるため、事前に役所の窓口へ確認しておくと安心です。
なお、寺院墓地から改葬する際に「離檀料」を求められることがありますが、法的な支払い義務はありません。感謝として渡す性質のもので、金額や有無は寺院との話し合いで決まります。
改葬許可証はどんな書類?
改葬許可証とは、遺骨を移すことを公的に認める書類で、墓地埋葬法に基づき今のお墓がある市区町村が発行します。これがないと、火葬済みの遺骨でも移せません。手数料は数百円程度のことが多いものの、自治体で異なります(2026年時点)。なお遺骨が複数体ある場合は、原則として一体ごとに許可が必要です。
改葬先にはどんな選択肢がある?
改葬先は、新しいお墓だけでなく、管理の手間が少ない供養の形まで幅広く選べます。おひとりさまには、後継ぎを前提としない形が向いています。
| 移転先 | 特徴 |
|---|---|
| 新しいお墓 | 近くに建て替え。管理と承継が続く前提 |
| 永代供養墓 | 寺院・霊園が管理。後継ぎ不要 |
| 納骨堂 | 屋内に納骨。天候に左右されずお参りしやすい |
| 樹木葬 | 樹木や草花を墓標にする。承継不要の区画が多い |
| 手元供養 | 遺骨の一部を自宅で保管。小さく身近に供養 |
遠方のお墓に通えない人は近くの納骨堂や永代供養墓へ、承継者がいない人は管理を施設へ任せられる永代供養墓や樹木葬へ移すのが現実的です。各形態は「永代供養とは」もご覧ください。
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改葬の費用はいくら?
改葬の費用は、今のお墓の撤去費と移転先の費用が中心で、合わせて数十万円規模になることが一般的です(2026年時点の目安。お墓の大きさや地域、移転先により幅があります)。
| 内訳 | 費用の目安 |
|---|---|
| 今のお墓の撤去・更地工事 | 1平方メートルあたり10万〜15万円程度 |
| 閉眼供養(魂抜き)のお布施 | 数万円程度 |
| 移転先の費用 | 永代供養5万円〜、納骨堂・樹木葬20万円〜など |
費用を左右するのは、撤去するお墓の面積と選ぶ移転先です。撤去工事は石材店で金額が変わるため、複数から見積もりを取ると妥当性を判断しやすくなります。
よくある質問
Q. 改葬と墓じまいは同じ意味ですか?
完全に同じではありません。墓じまいは今のお墓を撤去すること、改葬は取り出した遺骨を別の場所へ移すことを指します。実際には両者がセットで進むことが多く、墓じまいには遺骨を移す改葬が伴います。
Q. 改葬許可証はどこでもらえますか?
今のお墓がある市区町村の役場で発行されます。移転先の役所ではない点に注意してください。移転先の受入証明書と現在の墓地の埋葬証明書を添えて申請し、様式は自治体で異なります。
Q. 離檀料は必ず払わないといけませんか?
法的な支払い義務はありません。離檀料は、お世話になった寺院への感謝として渡す性質のものです。金額や有無は話し合いで決まり、高額を求められて困った場合は行政書士など専門家に相談する方法もあります。
Q. 遺骨を自宅に置く手元供養も改葬になりますか?
お墓から遺骨を取り出して自宅へ移す場合は、改葬の手続きが必要になることがあります。一方、火葬後に一度も納骨せず自宅で保管する場合は当たりません。判断に迷うときは、今のお墓がある市区町村に確認するのが確実です。
Q. おひとりさまが改葬する主な理由は何ですか?
遠方のお墓に通えなくなった、後を継ぐ人がいない、管理費の負担を減らしたい、といった理由が多く見られます。近くの納骨堂や永代供養墓へ移せば、お参りの負担と将来の管理不安を同時に軽くできます。元気なうちに動くと、選択肢を落ち着いて比べられます。
🦉ナビちゃんからひとこと
改葬で大切なのは、順番を守ることなんです。移転先を先に決めて、書類をそろえ、許可証をもらってから動く。この流れさえ押さえれば安心ですよ。ホッホッ。
まとめ|改葬は「許可証をそろえてから動く」が基本
改葬とは、今あるお墓などの遺骨を別の場所へ移すお墓の引っ越しです。墓じまいが「お墓の撤去」に力点を置くのに対し、改葬は「どこへ移すか」が主眼でした。移転先は永代供養墓や納骨堂、樹木葬まで幅広く選べます。
手続きの要は、今のお墓がある市区町村で「改葬許可証」を受け取ること。受入証明書と埋葬証明書をそろえて申請する流れを押さえれば、慌てずに進められます。お墓全体の考え方は親ピラー「おひとりさまのお墓とお葬式」、撤去の手順は「墓じまいの手順」、移転先は「永代供養とは」をご覧ください。