相続税の基礎控除と計算方法|おひとりさまが知るべき要点
相続税の基礎控除「3,000万円+600万円×法定相続人の数」と計算方法を、おひとりさま向けにやさしく解説。計算の4ステップ、国税庁の速算表、2割加算、申告期限まで2026年時点の情報で整理します。
「自分の財産に、相続税はかかるんだろうか」。終活を始めたおひとりさまが、一度は気にする疑問です。相続税は、すべての人にかかるわけではありません。一定の枠(基礎控除)を超えた財産にだけかかります。
まず押さえたいのは、基礎控除の計算式です。これを知るだけで、自分の財産が課税の対象になりそうかの見当がつきます。この記事では、基礎控除のしくみ、相続税の計算の流れ、国税庁の速算表、そしておひとりさまが特に注意したい「2割加算」までを整理します。なお、相続税は専門性が高いため、正確な金額や最新の制度は国税庁の情報や税理士で必ず確認してください。
🦉ナビちゃんより
こんにちは、案内役のフクロウ、ナビです。税金の話は身構えますよね。でも大丈夫、まずは「基礎控除を超えるかどうか」だけ。そこさえ分かれば、心配しすぎなくて済むことも多いんですよ。ホッホッ。
相続税の基礎控除はいくら?
相続税の基礎控除は、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。財産の合計額がこの金額以下なら、原則として相続税はかかりません。
法定相続人の数で基礎控除が変わるのがポイントです。おひとりさまの場合の例を見てみましょう。
| 法定相続人 | 人数 | 基礎控除額 |
|---|---|---|
| 兄弟姉妹が1人 | 1人 | 3,600万円 |
| 兄弟姉妹が2人 | 2人 | 4,200万円 |
| 甥姪が1人(代襲) | 1人 | 3,600万円 |
| 相続人が誰もいない | 0人 | 3,000万円 |
おひとりさまは法定相続人が少ない、あるいはいないことが多いため、基礎控除が小さくなりがちです。預貯金だけなら枠内でも、不動産を含めると超えることがあるので、お金の棚卸しで財産の合計を把握しておきましょう。
相続税の計算方法は?【4ステップ】
相続税は、財産の合計から基礎控除を引き、残りに税率をかけて求めるのが基本の流れです。大きく4つのステップに分かれます。
- 財産の合計額(課税価格)を出す:預貯金・不動産・有価証券などを合計し、借入や葬式費用を差し引く。
- 基礎控除を引く:合計額から「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を引く。残りが課税遺産総額。
- 法定相続分で按分し、税率をかける:課税遺産総額をいったん法定相続分で分けたものとして、各人ごとに速算表で税額を計算し、合算する。
- 実際に受け取った割合で割り振る:合算した相続税の総額を、実際の取得割合に応じて各人に割り振る。
ステップ2で課税遺産総額がゼロ以下になれば、相続税はかかりません。計算はやや複雑なので、超えそうな場合は税理士に試算してもらうのが確実です。
相続税の速算表は?
ステップ3で使うのが、国税庁が公表している相続税の速算表です(2026年時点。最新は国税庁で確認してください)。法定相続分に応じて取得した金額ごとに、税率と控除額が決まっています。
| 各人の取得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000万円以下 | 10% | 0円 |
| 3,000万円以下 | 15% | 50万円 |
| 5,000万円以下 | 20% | 200万円 |
| 1億円以下 | 30% | 700万円 |
| 2億円以下 | 40% | 1,700万円 |
| 3億円以下 | 45% | 2,700万円 |
| 6億円以下 | 50% | 4,200万円 |
| 6億円超 | 55% | 7,200万円 |
「取得金額×税率−控除額」で各人の税額を出します。財産が大きいほど税率が上がる累進のしくみです。実際の申告では、各種の特例や財産の評価方法が関わるため、この表は目安として使い、正確な計算は専門家に任せるのが安心です。
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おひとりさまが相続税で注意することは?
おひとりさまがとくに注意したいのは、法定相続人以外に財産を遺すと、相続税が2割加算される場合があることです。
相続税の2割加算は、被相続人の一親等の血族(子や親)と配偶者以外の人が財産を取得したときに適用されます。おひとりさまでよくある「兄弟姉妹」「甥や姪」「お世話になった友人」「団体への寄付」は、いずれも2割加算の対象です。遺言で誰かに遺す場合は、受け取る相手の税負担も考えておくとよいでしょう。
また、法定相続人が少ない・いないと基礎控除が小さくなり、課税されやすくなります。不動産を持っている場合は評価額が大きくなりがちなので、早めに税理士へ相談して見通しを立てておくと安心です。
相続税の申告と期限は?
相続税の申告と納税の期限は、相続の開始(被相続人の死亡)を知った日の翌日から10か月以内です。
この期限は、財産を受け取った人(相続人や受遺者)が守るものです。基礎控除以下で相続税がかからない場合は、原則として申告は不要です。ただし、特例を使って税額がゼロになる場合は申告が必要なこともあります。おひとりさまが遺言で財産を遺すときは、受け取る人がこの手続きを担うことになるため、エンディングノートに財産の一覧を残しておくと、相手の負担が大きく減ります。
よくある質問
Q. 相続税の基礎控除はいくらですか?
A. 「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。たとえば法定相続人が兄弟姉妹1人なら3,600万円、2人なら4,200万円です。財産の合計がこの金額以下なら、原則として相続税はかかりません。
Q. おひとりさまでも相続税はかかりますか?
A. 財産が基礎控除を超えればかかります。おひとりさまは法定相続人が少ない・いないことが多く、基礎控除が小さくなりがちです。預貯金だけなら枠内でも、不動産を含めると超えることがあるため、財産の合計を確認しておきましょう。
Q. 相続税はどうやって計算しますか?
A. (1)財産の合計を出す、(2)基礎控除を引く、(3)残りを法定相続分で按分し速算表で税額を出して合算する、(4)実際の取得割合で割り振る、という4ステップです。計算は複雑なので、超えそうな場合は税理士の試算が確実です。
Q. 友人や甥に遺すと税金は変わりますか?
A. 変わることがあります。一親等の血族(子・親)と配偶者以外の人が取得すると、相続税が2割加算されます。兄弟姉妹・甥姪・友人・団体はいずれも対象です。遺言で遺すときは、受け取る相手の税負担も考えておきましょう。
Q. 相続税の申告期限はいつですか?
A. 相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です。財産を受け取った人が申告・納税します。基礎控除以下で税額がかからなければ原則申告は不要ですが、特例で税額ゼロになる場合は申告が必要なことがあります。
🦉ナビちゃんからひとこと
税金の正確な金額は、財産の中身や特例で変わります。だから「自分はかかりそうか」の見当をつけたら、あとは税理士さんに任せるのがいちばん。抱え込まず、プロの手を借りてくださいね。ホッホッ。
まとめ|まず基礎控除を超えるか、財産の棚卸しから
相続税の基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」。財産の合計がこれを超えるかどうかが、課税されるかの分かれ目です。おひとりさまは法定相続人が少なく基礎控除が小さくなりがちで、不動産があると超えやすい点に注意しましょう。
計算は4ステップで進み、法定相続人以外への遺贈は2割加算の対象になります。正確な金額や最新の制度は国税庁の情報や税理士で必ず確認してください。まずは費用・お金のピラー記事(おひとりさまの終活費用)で全体像を押さえ、財産の棚卸しから始めましょう。